トンイ考2 チャン・ヒビンとの戦い

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チャン・ムヨルの赤い官服、昇進したの?

      2012/12/21

[ad#300-250]トンイ第46話ではチャン・ムヨルの官服が青から赤に変わりましたね。韓国時代劇フリークなら「あ、昇進したんだ!」とすぐにわかったと思います。彼はどんな役職になったのでしょうか?

その前に、官服の色について説明しておきましょう。

実は朝鮮初期には官服の色が明確に決まっていませんでした。この頃の時代を描いたドラマでは官服に統一感がないのはこのためです。

そこで第2代太宗(テジョン:태종)の16年、1416年1月13日に冠服色(クァンボクセク:관복색)という官庁が一時的に作られ、官服や装飾品などの規定が明確に決まりました。原則として上国(サングク:상국)の明よりも2段階下げて規定しました。朝鮮の1位は明の3位と同等となりました。

このとき、1・2品は赤色袍(チョクセクポ:적색포)、3~6品は青色袍(チョンセクポ:청색포)、7品以下は緑色袍と決まったのですが、後年、正3品の上が堂上官(タンサングァン:당상관)扱いとなったため、若干イレギュラーとなりました。

 

では、現在のチャン・ムヨルの官職はいったい何なのでしょうか?

トンイ第46話20分過ぎのヒジェとの会話で明らかになります。ヒジェがムヨルに対して兵曹参判(ピョンジョチャムパン:병조참판)と言っています。兵曹判書(ピョンジョパンソ:병조판서)に次ぐ位ですので、現代的に言えば国防副大臣といったところです。兵曹参判(ピョンジョチャムパン)は従2品ですので 令監(ヨンガム:영감)と呼ばれます。

前職が従4品漢城府庶尹(ハンソンブ ソユン:한성부 서윤)でしたので、なかなかの出世ですね! 内禁衛将(ネグミジャン:내금위장)のソ・ヨンギは正三品ですので、抜かれてしまいました(汗)

 

個人的にはチャン・ムヨルの昇進はそんなに気にならず「あ~、兵曹参判になったんだね」くらいにしか思わなかったのですが、シム・ウンテクが正5品司憲府持平(サホンブ チッピョン:사헌부 지평)のままというのが気になりました。

ソ・ヨンギにしろシム・ウンテクにしろ仁顕王后(イニョンワンフ:인현왕후)復位の功労者で、西人(ソイン:서인)なのに昇進はなく、権威が失墜した南人(ナミン:남인)のチャン・ムヨルが昇進しているなんておかしいですよね?

ドラマとしては1・2話ですが、すでに6年も経っているのですよ!

きっと、作家の愛が足りないキャラなんですね(笑)

 

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