トンイ考2 チャン・ヒビンとの戦い

トンイ考2 チャン・ヒビンとの戦いはトンイ考の後続サイトです。韓国時代劇トンイについて歴史的背景などを考察します。

漢城府に捜査権限はない!

      2012/12/21

[ad#300-250]トンイ第43話。

王であることよりも一人の男としての感情を前面に出した粛宗(スクチョン:숙종)に引き込まれて、思わずナミダしてしまいました。

それでついつい大事なことを見逃しそうに・・・。

全編でちょっとおかしな設定がありましたよね!

 

ケドラを逮捕し、続いてトンイをも連行した漢城府(ハンソンブ:한성부)庶尹(ソユン:서윤)のチャン・ムヨル。漢城府(ハンソンブ)には行政権だけでなく司法権もあるので、当然、ケドラを連行する権限はあります。また、トンイに事情聴取するぐらいなら許されるかもしれません。

ただ、その後も司法権を行使する権限は漢城府(ハンソンブ)には無いのです。

 

そもそも、ケドラの罪状は大逆罪です。そしてトンイの罪はその容疑者を逃がそうとした幇助です。となると、一端身柄を拘束したあとは特別司法官庁である義禁府(ウィグムブ:의금부)が業務を引き継ぐのが正式な手続きになります。逆説的にいうと義禁府は大逆罪など王権を揺るがすことを専門に取り扱う官庁ですので、こんなときにこそ能力を発揮しなければならないのです。

それゆえ、逮捕後も引き続き漢城府(ハンソンブ)が業務を遂行するなんてありえません。しかも、チャン・ムヨルはいかにも大物そうな人物ですが従四品。そんな下っ端のところへトンイ自ら出頭するなんてありえません。

トンイは従4品淑媛(スグォン:숙원)で、後宮の中では身分が低いのですが、それでも後宮には変わりありません。一介の漢城府(ハンソンブ)のナウリが出る幕ではないのです!

あまりにもシリアスな内容だっただけに、ぼくと同じようにそのままスルーして見た方が多いのではないでしょうか?けれど、なんだか府におちない感が否めなかったのです。答えはこの設定の甘さのためでした!

 

ちなみに官庁としての漢城府(ハンソンブ)は昌德宮(チャンドックン:창덕궁)から西へ1kmちょっとの距離にあります。景福宮(キョンボックン:경복궁)の正面、六曹(ユクジョ:육조)通りの、今で言う官庁街にあります。トンイは歩いて行ったのでしょうが、粛宗は馬で行きましたね。両者とも各キャラクターにあった妥当な方法で行ったと思います。

 

漢城府

漢城府(ハンソンブ)地図 拡大画像あります

 

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